AKG K240 Studioレビュー
AKG（アーカーゲー）のスタジオ用モニターヘッドホン、AKG K240 Studio
スタジオモニターの定番と言えばSONYのMDR-CD900STですが、やはり高価なのと、このAKG K240 Studioが安価な割に定評があるようで音質も気になったので試してみようかなと思いまして。
¥7,000-くらいのヘッドホンです。MDR-CD900STの半額程度。安い！
パッケージ。意外とちゃんとした箱入りです
中身はシンプルに、ヘッドホンのみ。カラカラ音がするなと思ったら、6.3mm標準ステレオ変換プラグがポンっと入れてありました（笑）
ブラックとゴールドの精悍な外観。適度に大きいこととAKGらしいフォルムで、かっこいいです＾＾
ケーブルはミニXLR3ピンの着脱式です。ケーブルのポッチがロックになっていて、ここを押せば簡単に抜けます。純正以外にもミニXLRのケーブルに交換できるので、音質アップは図れそうです。（ケーブル自体がこのヘッドホンより高いものばかりなのでしないとは思いますが…）
それでは実際に使ってみます。
AKG K240 Studioの使用感は
まず、取り出してみると意外と大きいな、という印象。
あくまでもスタジオモニター。あまりロケなどに持ち出して使う用途には向きませんね。そもそもセミオープンタイプですし。
それでも240gと軽量なため、装着したときには重さは感じません。
広めのヘッドバンドで装着感はとても安定している印象。ヘッドバンドと大きめのイヤーパッドで接地面積が広く、バランスよく固定されます。
また、側圧は弱めなので長時間の使用でも耳が痛くなることはなさそうです。
イヤーパッドは薄め・硬めで耐久性は良さそう。
合皮なのでムレが気になる場合は純正のベロアタイプへの交換もありですね。
AKG K240 Studioの音質は
一聴して分かるのは、フラットな特性と解像感の良さ。
使い始めは低音が締まらないのと、高音がややキツイのですが、エージング後にはまとまって、タイトなサウンドになります。
あくまでもモニターライクな音質。
全体が均一に、低音から高音までとにかくフラットに出ます。
なので、一見低音が弱く感じますが、音程がはっきりと聞き分けられる再現力はさすが。
また、中音域は特にシビアで、録音の良し悪しと音源の圧縮での劣化は顕著に出ます。
特にボーカルでは、音源によっては端々にざらつきが聞き取れてしまいますので、鑑賞向けに検討される場合はご注意を。
これは再生環境にも影響されると思います。
録音が良ければ、セミオープンタイプなことも相まって、非常にクリアで抜けのいい気持のいい音楽を聞かせてくれます。
そういう意味では、鑑賞用にも使える、という評価にも頷けます。
AKG K240 Studioまとめ
非常にコストパフォーマンスの良いモニターヘッドホン。音質はしっかりしたものですし、見た目や装着感も申し分ないです。
予算を抑えたい方や、外見をおしゃれに見せたい、でも音質は妥協したくない方へおすすめです。
ちなみに、セミオープンタイプですので、音量を上げれば若干の音漏れはします。
外からの雑音も入ってきますので、そういったことが気になる環境下では密閉型のヘッドフォンを選んだ方がいいですよ。
＜特徴＞
■「K240 Studio」は、欧米のレコーディングスタジオや放送局のモニターヘッドホンとして、プロのエンジニアやミュージシャン達から愛され続けているセミオープン型のモニターヘッドホンです。
■セミオープン型特有の立体的で自然な音の広がりと、音抜けの良さが特徴です。癖が無く全音域をまんべんなく再生するナチュラルなサウンドとなり、レコーディングやミキシングにはもちろん、普段使いのリスニング用としても十分活躍してくれます。
■音の要ドライバーユニットは、AKGの独自技術である「バリモーションシステム」を採用した30㎜径のXXLトランスデューサーを搭載し、歪みの無いクリアな中高域を実現。ピアノのアルペジオや、フルートの速いパッセージ等の緻密な音も余すことなく正確に再現します。
■ヘッドバンドには頭頂部に接触するバンド部分が自動で可動する「セルフアジャスト機構」を採用。頭部にぴったりとフィットし、重さを感じさせず、長時間のリスニングでも快適に使用できます。
■ケーブルには、着脱式の3.0mストレートケーブルが付属。万が一断線しても簡単に付け替えができます。
＜仕様＞
■形式：ダイナミック・セミオープン型
■周波数特性：15～25,000Hz
■インピーダンス：55Ω
■感度：91dB/mW
■最大許容入力：200mW
■重量：約240g
■ケーブル：約3.0m、ストレートケーブル（着脱式）
■プラグ：3.5㎜ステレオミニプラグ（金メッキ）
■付属品：6.3mm標準ステレオ変換プラグ
■生産国：中国製
（サウンドハウスより）
