意外と消耗が早いかも!Profoto A1のバッテリー消費について実使用後のレビュー
Profoto初のクリップオンストロボA1。
光は綺麗だし、Airは完備、チャージも速い。良いこと尽くめのようでだけど、購入して、いざ使ってみるとバッテリーの消費が意外と早い!?
※Profoto社より、一部の初期ロットでのハードウェアの不具合がアナウンスされています※
内容はこちらからご確認ください!
【Profoto A1】不具合のアナウンスとアップデート
一度Profotoサポート送りにして検証してもらった結果と、その際のやり取りをレポートします。
購入検討中の方は、ぜひ読んでおいてください。使い方によって、合う合わないがありそうです。
Profoto A1 Batteryのスペック
リチウムイオンバッテリー
容量:11.8Wh / 1.6Ah
電圧:7.4V
・最高出力での最高発光回数350回
・単三電池より4倍長持ち
・A1用バッテリーチャージャーを80分で充電
と、高容量を謳っています。
見直して分かったのが、
「単三電池より4倍長持ち」
という部分でして、
これ購入前は、単三電池4本を使う一般的なクリップオンストロボの4倍と思ってたんですね。(うちのNikon SB-700とかです。)
ところが、よくよく考えてみると、
ハイエンドのeneloop proが2500mA/1.2V=3.0Wh。
大抵のストロボは4本使うので、
3.0Wh×4=12.0Wh
あっ、そういうこと!!
結局、容量はニッケル水素電池4本と同等なんですね!(通常のエネループよりは25%くらい多い。)
電圧が違うのでこれがチャージ速度には寄与しているのですが、容量は同じだったのかと。。
これまでのクリップオンストロボの4倍も容量あったら予備バッテリーいらないと思ってたのは、とりあえずとんだ勘違いだったわ。
Profoto A1バッテリー、実際の使用感は?
それではここから本題。
上記の容量を踏まえたうえで、実際に使った感想を言いますと、それでも「Profoto A1のバッテリー消費は早い」です。
購入して電源を入れ、テストを行ってみるとバッテリーメーターがどんどん減っていくのがわかります。結構焦ります。
実際にフル充電からバッテリー切れまで撮影したときのデータです。
Air:ON
スタンバイ:2min
発光回数:250
使用時間:4時間
ロケで、オンカメラ・オフカメラで使うためAirは常にON状態。スタンバイ状態までの時間は最小の2minです。
モデリングは使用していません。
はっ!??って感じですよね。
5.0だと1/32ですから、1万発くらいは発光できるはずなのに。たったの250発…
どう考えても少なすぎるので、この時点ではバッテリーに不具合があるだろうと思い込み、購入店に連絡後、Profotoサービスに送って診てもらいました。
バッテリーメーターを見ても減りが早いとは思っていたので。
一応、誤解ないように先に結果を言っておきますが、実は公称の発光回数は「一応」満たしていました。
え、じゃあなんで…
Profoto A1は待機電力がかなり大きいらしい
Profotoサービスから電話連絡があり、
「フル発光で310発まで確認」(300発打てれば正常ということらしい)
「5.0で発光するとほとんど減らない」
なので結果としてバッテリーに異常はなく発光回数も問題ないですとこと。
でも、これでは納得いかないので、テスト方法を聞くと、
「10発連続で打ったあと少し休むの繰り返し」
との回答。
つまり2~30分くらいで使い切る感じです。
この辺りでなんとなく原因が分かったきたものの、こちらの使用条件は伝えてあったので、なぜでしょうかねぇ…と話していると、
「待機電力が結構大きいので…」
と。
つまり、Profoto A1は待機状態で結構バッテリーを消費する、という結論です。
Profoto側ではA1の連続待機時間は「8時間」とのこと。(これはカタログには書いていない)
要するに、8時間何もしなくてもバッテリー切れになる、ということ。
もちろん、ストロボのセルは自然放電しますから、待機状態でも少しずつチャージしなければいけないことは分かっています。
ただ、これまでニコンのストロボを仕事で丸一日使用(しかもオートスタンバイはOFF)してもバッテリーが切れたことがなかったので、やはりProfoto A1の待機電力は大きいと言わざるを得ません。
ファームウェアアップデートでどうにかなるものか分かりませんが、これは出来るだけ改善してもらいたいところです。
現状での使用方法と対策は
※Profoto社より、一部の初期ロットでのハードウェアの不具合がアナウンスされています※
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【Profoto A1】不具合のアナウンスとアップデート
出来るだけA1のバッテリー消費を抑えたいのであれば、
Air:OFF
ディスプレイ:一番暗く
モデリング:必要時以外使わない
となります。
自分の場合はオン・オフカメラを状況に合わせて使うので出来ればAirは切りたくないですが、完全にクリップオンストロボとして使う場合はOFFにするなど、設定を確認する癖をつけておくといいかもしれません。
それから、カメラのシャッターボタン半押しでスタンバイは解除されますから、不用意に押さない、もしくはカメラの電源を切っておくのもありでしょう。(カメラマンって、無意識にシャッター触ってること多いです。)
そして何より、Profoto A1は予備バッテリー必須です。現状、電池では代用できませんし。
それでも、Profoto A1は良い機材です。
光はとても綺麗ですし、Profotoのシステムにそのまま組み込めるなど使うメリットは多いはず。
ただ、既存のクリップオンストロボと完全に置き換えられるかというと、あと一歩といったところでしょう。
検討中の方は、ご自身の使い方と検証してみるといいと思います。