テザー撮影時の不安定さを解消しよう

速いけど意外と不安定要素の多いUSB3.0

私の仕事ではカメラとパソコンをつないでのテザー撮影を行うことが多いのですが、カメラ側にUSB3.0が搭載されるようになってから、不安定な挙動に悩まされることが多々ありました。

USB3.0は高速転送が可能ですが、規格上長い距離の伝送が苦手です。通常のケーブルではだいたい3mを超えたあたりから極端に速度が低下したり、接続が不安定になり途切れたりすることがあります。(パソコンからの供給電力にもよります。)

USB2.0では長い延長ケーブルでも問題なかったのですが、USB3.0ではそうはいかない模様。

そこで、安定してテザー撮影を行う方法をいくつかご紹介します。

ハイパーツールズのUSB3.0アクティブ延長ケーブルが優秀

USB3.0での接続で5m以上の伝送をするにはアクティブリピーターケーブルと呼ばれる延長ケーブルを使います。このケーブルは、伝送中に弱くなる信号を再び増幅して送りだしてくれる機能を持っています。これにより長い距離でも安定した接続が可能になります。

ハイパーツールズのUSB3.0アクティブ延長ケーブルを使用しています。
ハイパーツールズのアクティブ延長ケーブル
NikonのD810との接続ですが、とても安定しています。ケーブルは太めなので柔らかいとは言えませんが、クセがなく取り回しもいいです。
アクティブリピーターケーブル
電源アダプターから補助電源を取ることでより安定した伝送ができますが、5m程度では必要性は感じません。10m以上の場合は検討するといいと思います。ただしメス側(パソコン側ではなくカメラに近い側)に電源を接続するので、取り回しはしにくくなります。
ハイパーツールズ以外にも、サンワサプライや、Lindyなどからも発売されています。

長さも各種あるので必要なものを選んでください。また何本かつなげて使うことも可能です。(この場合は同じメーカー同士を推奨。)
アクティブリピーターケーブル【3.0m】(サンワサプライ)
アクティブリピーターケーブル【5.0m】(ハイパーツールズ)
アクティブリピーターケーブル【7.0m】(ハイパーツールズ)
アクティブリピーターケーブル【10m】(ハイパーツールズ)

PCからの供給電圧を補助する

USB3.0では伝送距離と併せてもう一つ、電力供給の問題があります。テザー撮影でUSBケーブルのみを使う場合、電力はパソコンからの供給になります。しかし、パソコンの機種や個体差により、通信のための電圧が不足する場合があります。

この場合、電源付きのUSBハブや、上記リピーターケーブル+電源を使いますが、ケーブルが煩雑になりがちです。

なので、私はこちらを使っています。
LINDY USB3.0 ダブルパワーケーブル

このケーブルは2つのUSBポートにつなぐことで電力の供給量を増やすことができ、パソコンからの電力不足を解消してくれます。電源アダプターを使わないので配線がスッキリします。また、USB3.0対応でTypeA-TypeAの物は少ないので結構貴重です。

ちなみに黒(オス)はデータ+電力、赤(オス)は電力のみの仕様です。この2本をパソコンに、メス側をUSB3.0ケーブルでカメラと接続すればOKです。